粘度指数向上剤
油脂類の温度による粘度へ影響する度合い(粘度指数viscosity index=VI)を改善させるために加える添加剤をいう。粘度指数向上剤は一般的に、分子量1万以上の油溶性のポリマーが使用され、ポリアルキルメタクリレート(PAM)、ポリイソブチレン(PIB)、オレフィン共重合体(OCP)などが代表的である。PAM、OCPなど粘度指数向上剤は、同時に、流動点降下剤(パラフィンワックス結晶形状の抑制機能)をもっている。
粘度指数向上剤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/10 07:11 UTC 版)
温度変化に伴う潤滑油の粘度変化、特に低温時での粘度増加を低減する。主な用途はエンジン油であり、他の一般的な潤滑油には粘度指数向上剤は用いられない。エンジン油の場合、起動直後および、冬場や寒冷地での低温で粘度指数が悪いとエンジンの立ち上がりや運転が非効率となる。粘度指数向上剤の添加は省燃費性の向上、エンジン油の消費量低減、エンジン油の交換時期の延長、エンジンの長寿命化、低温での始動の効率化が得られる。ポリメタクリレート、オレフィンコポリマー、スチレンオレフィンコポリマー、ポリイソブチレンなどがある。通常、添加量は2~20%である。
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