粘度の決定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/19 22:18 UTC 版)
粘度の測定は、以下に示すポアズイユの法則に基づいている。 d V d t = v π R 2 = π R 4 8 η ( − Δ P Δ x ) = π R 4 8 η | Δ P | L , {\displaystyle {\frac {dV}{dt}}=v\pi R^{2}={\frac {\pi R^{4}}{8\eta }}\left({\frac {-\Delta P}{\Delta x}}\right)={\frac {\pi R^{4}}{8\eta }}{\frac {|\Delta P|}{L}},} ここで t は、所定の体積 V の液体が流下するのにかかる時間である。dV/dt 比は、細管の半径 R、平均的にかかる圧力 P、細管の長さL、動的粘度 η に依存する。 平均の圧力水頭は次式で与えられる。 Δ P = ρ g Δ H {\displaystyle \Delta P=\rho g\Delta H\,} ρ は液体の密度、g は標準重力、H は液体の平均の液柱高さである。このようにして、流体の粘度を決定することができる。 通常、溶媒に分析物、例えばポリマー、を溶解した溶液の粘度は、その純溶媒の粘度との比で表される。そのような相対粘度 η r {\displaystyle \eta _{r}} は次式で与えられる。 η r = η η 0 = t ρ t 0 ρ 0 , {\displaystyle \eta _{r}={\frac {\eta }{\eta _{0}}}={\frac {t\rho }{t_{0}\rho _{0}}},} ここで、t0 及び ρ0 は、分析物を溶解していない純粋な溶媒の流下時間及び密度である。溶液が非常に薄い場合は、以下のように近似でき、 ρ ≃ ρ 0 {\displaystyle \rho \simeq \rho _{0}\,} いわゆる比粘度 η s p {\displaystyle \eta _{sp}} は次のように表される。 η s p = η r − 1 = t − t 0 t 0 . {\displaystyle \eta _{sp}=\eta _{r}-1={\frac {t-t_{0}}{t_{0}}}.\,} この比粘度は、分析対象物の濃度に関係しており、固有粘度(極限粘度) [ η ] {\displaystyle [\eta ]} のべき級数で表される。 η s p = [ η ] c + k [ η ] 2 c 2 + ⋯ {\displaystyle \eta _{sp}=[\eta ]c+k[\eta ]^{2}c^{2}+\cdots \,} η s p c = [ η ] + k e t a + ⋯ , {\displaystyle {\frac {\eta _{sp}}{c}}=[\eta ]+keta+\cdots ,\,} ここで η s p c {\displaystyle {\frac {\eta _{sp}}{c}}} は還元粘度と呼ばれる。 固有粘度は、濃度を変えて還元粘度を測定し、X軸に濃度とY軸に還元粘度をプロットし、濃度ゼロに外挿することで、Y軸の切片として実験的に決定することができる。
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