第1世代の生産終了と次世代型の発展
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「エアバスA300」の記事における「第1世代の生産終了と次世代型の発展」の解説
A300第1世代は1980年から82年にかけて引き渡し数のピークを迎えたが、A300-600の登場により役割を終え、1985年1月2日に初飛行した通算304号機を最後に生産を終了した。304号機はシンガポール航空の発注により製造されていたが、発注が変更されたことでアメリカン航空に納入された。A300第1世代の生産数は250機で1号機を除く249機が顧客に納入された。 エアバス・インダストリーでは早くからA300の貨物専用型となるA300F4も提案していた。新造機での発注はなかったが、旅客型からの改造の受注があった。通算277号機がA300F4への改造初号機となって1986年6月6日に型式証明を取得し、大韓航空に引き渡された。 A310とA300-600シリーズでもそれぞれ航続力を強化した派生型としてA310-300とA300-600Rが開発された。A310-300、A300-600Rでは水平尾翼にも燃料タンクを設けて燃料搭載量を増やすとともに、尾翼と主翼の燃料タンク間で燃料を移送して機体の重心位置を制御するシステムが搭載された。このシステムによって機体の姿勢を一定に保つのに必要なトリム抵抗を最小限に抑えられ、運航経済性の向上が図られた。A300-600Rの初号機は通算420号機で1987年12月9日に初飛行し、1988年3月10日に型式証明を取得して同年4月20日にアメリカン航空へ初引き渡しが行われた。その他、A300-600シリーズでも貨客転換型のA300-600Cと純貨物型のA300-600Fが開発された。
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