第五章 宴の終わりは幽霊電車 - 平成三年五月 -
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「阪堺電車177号の追憶」の記事における「第五章 宴の終わりは幽霊電車 - 平成三年五月 -」の解説
1991年(平成3年)5月のある日、キャバクラ嬢のアユミは客の顔を見てギクリとする。50歳前後の中背小太りのその男は、父親が経営していたクリーニング店と自宅を手放したうえ体を壊して入院中で、家族がバラバラになった原因を作った不動産屋の相澤だった。同僚のマキとナツキから、相澤が地上げで儲けている土地成金で、今は帝塚山で大きな仕事にとりかかっていること、現在の標的が帝塚山四丁目近くのたこ焼き屋だと聞くと、マキが近所で美味しいと評判で馴染みの店だと言い、みんなで行くことにする。 そして、3人で訪れたたこ焼き屋に、いかにもヤクザ風の強面2人連れがやってきてたこ焼きを注文して代金として1万円札を出すのを見たアユミは、定番の嫌がらせだと顔をしかめる。店主いわく、2人連れは不動産屋の手先で、地上げで近所の一角を買いに来ていて、残っているのはこの店だけで、2人連れが来るようになってから、怖がって客が来なくなったと言う。アユミは、今でも自分たちにしたことと同じようなことをしている相澤に憤慨し、何とかして相澤に仕返ししてやりたいと、マキとナツキに話す。マキも自分はああいう連中は好かないとアユミに味方し、知り合いの不動産コンサルタントに相談してもらえないかとナツキに頼む。ナツキは店に迷惑がかかるのを恐れて尻込みしていたが、マキに頼まれてようやく、事情は異なるが家族がバラバラに壊れてしまったことからアユミのことも他人事ではないと応援することにする。 こうして、3人にたこ焼き屋の店主、そして不動産コンサルタントを交えた5人組による悪徳不動産屋撃退作戦が展開されることになる。
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