第三次タラ戦争
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/20 01:40 UTC 版)
度重なる制限にもかかわらず、アイスランド近海の水産資源は回復傾向を見せず、1975年10月、アイスランドは自国の漁業専管水域を200海里へと拡大する新法を制定した。先の協定が期限満了を迎えた11月13日、両国の間でふたたび武力衝突が起こる。軍艦と警備艇同士の衝突はこれまでで最も激しかったが、やはり奇跡的に死者は出なかった。 1976年2月19日には遂にアイスランドはイギリスと国交断絶するに至る。NATO加盟国同士の国交断絶はこれが初の事例だった。一方で同月、EECはイギリスの主張に反してヨーロッパ全域に200海里排他的経済水域を設定することを決定。イギリスは梯子をはずされた形となる。 NATOの交渉により、同年6月1日、アイスランドの200海里内では、イギリス漁船は最大24隻まで操業可能、かつ年間の漁獲量は5万トンまでとする協定に両国が合意。翌2日に協定が発効し、両国の断絶関係も終了。一連の紛争は終結した。
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