秩父鉄道へ売却後
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/03 15:06 UTC 版)
「小田急1800形電車」の記事における「秩父鉄道へ売却後」の解説
800系電車 行田市の荒木児童公園に保存された800系クハ859(現在は撤去済) 秩父鉄道では800系として使用されることになり、同社熊谷工場で整備の上順次運用を開始した。秩父鉄道での使用に当たっては一部の駅で行われる2/4ドアカット機構の追加と制御車の連結面寄り車端部に両開きの仕切り扉が設置された程度で、特に大きな改造は行なわれておらず、車両番号も小田急時代の番号から1000を減じただけである。ただし、当初譲渡された22両のうち、デハ1811とクハ1861は部品取り車として譲渡されたが、実際にはデハ1806・クハ1856が部品取り車となり、デハ1811・クハ1861はそれぞれデハ806・クハ856として竣工した。デハ1806とクハ1856は1981年9月に熊谷工場で解体されている。 その後、1985年に車体カラーリング変更が行なわれたが、1986年から導入を開始した1000系(旧国鉄101系によって置き換えられることとなり、1989年3月から廃車が開始され、わずか1年後の1990年3月には全廃となった。 廃車後、デハ805は熊谷工場にて詰所として利用されたが、その後解体されている。クハ859は行田市・武州荒木駅近くの荒木児童公園に保存され、見沼代用水を渡る秩父線の電車からもその姿が確認できたが、その後公園の再整備時に解体撤去された。このほか、1999年時点ではデハ801・デハ802・クハ852が群馬県内で利用されていることが確認されている。 その後デハ801に関しては、2011年頃になって有志による車両保全が始まり、2012年になって本格的に車体修復を開始、保存会も組織されて小田急時代の姿に復元しての継続的な保存に向けた具体的な活動が始まっている。2015年現在、これらの廃車体で今なお残存が確認されているのは渋川市内の牧場に保存されているデハ801(旧デハ1801)のみである。
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