福島章
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 22:57 UTC 版)
精神科医で専門は犯罪精神医学の福島章は、つげ作品の時期を5期に分類した。 第1期 習作期 - 模倣時代。白土三平、手塚治虫などに影響された描法で、彼らを真似ることでつげは漫画家に「なった」。 第2期 初期 - 貸本漫画時代。先人の影響を残しながらも、ストーリー展開や構成にいくらかユニークなものが現れる。しかし、このころまでの作品だけであったなら、読み捨てられ凡百の作家で終わっていた。 第3期 中期 - 貸本漫画時代。『沼』に始まる、つげ独自の世界を構築する時代。この時期の作品が全共闘世代とつげを結び付けた。 第4期 絶頂期 - 『ねじ式』、『ゲンセンカン主人』を頂点とする、きわめて短い、しかし衝撃的な作品を発表した時期。 第5期 弛緩期 - 自己模倣期。自作の傑作の森の贋金作りをしていた。ムンクが『叫び』その他の傑作を、さまざまな形で模倣したがごとく。屈折したアイロニーという魅力があるとはいえ、緊張した迫力は喪失している。自己模倣とは『ゲンセンカン主人』に対する『やなぎ屋主人』、『山椒魚』に対する『蟹』など。 第6期 虚脱期 - 「旅日記」ものや「夢日記」ものなどを主に『夜が掴む』、『退屈な部屋』、『必殺するめ固め』以降の作品で、構成力の低下が著しい。
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