砲兵の原理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/03 06:05 UTC 版)
「ヘンリー・J・ハント」の記事における「砲兵の原理」の解説
ハントの専門分野における習熟度は偉大であった。1856年、軍隊のために野戦砲兵教練と戦術を改訂する3人委員会の一人となった。この3人(ハント、ウィリアム・H・フレンチおよびウィリアム・F・バーリー)が書いたマニュアル「野戦砲兵のための説明書」は1861年に陸軍省が出版し、戦争中北軍野戦砲手たちの「バイブル」になった。歩兵旅団が砲兵大隊を持って密接に支援させる組織原理の主要な提唱者だったが、このことで以前は師団や軍団に付けられていた砲兵大隊をより戦略的統制のために軍隊レベルに砲兵予備隊として付けられるようになった。 ハントはまたその保守的気質を反映した砲兵演習の提唱者でもあった。砲兵の集中した力で歩兵による襲撃を跳ね返せる(マルバーンヒルの戦いやゲティスバーグの戦いにおけるピケットの突撃に対したように)ことは認めたが、砲手たちには緩り慎重に発砲することを勧め、平均して1分間に1発以上を放った場合は譴責した。発砲の間隔を速くすれば目標に対する精度を損ない、弾薬を補給できるよりも速く消費してしまうと考えた。発砲速度の速い砲手に「若者よ、お前が打ち出す砲弾が1発2.67ドル掛かることを知っているか?」と言ったという話が残っている。ハントにとって、発砲速度が速いということは砲手達が十分に勇敢ではなく戦場にいることに耐えられないので、補給のために前線背後に退きたがっているのだということを意味していた。
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