石蔵での醸造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/09 09:36 UTC 版)
「ルミエール旧地下発酵槽」の記事における「石蔵での醸造」の解説
石蔵発酵槽を用いた仕込みの手順は、竹を組んで作られたすのこ(濾過装置の役目となる)を発酵槽内に設置し、ブドウを房ごと潰して発酵槽内に入れて発酵させるという手間のかかるものであった。ヨーロッパ式の発酵槽に、竹を用いた独自の醸造法であったが、取り扱いが簡略化された金属製醸造タンクの普及に伴い、仕込みは金属タンク移行され、20世紀初頭に作られたこの石蔵発酵槽は使われなくなった。発酵槽の上部はコンクリートで塞がれ、その上に新工場や社屋などが新設、増設されていったが、地下の石蔵発酵槽はそのまま残されていた。 ルミエール社では1997年(平成9年)、文化庁より国の登録有形文化財への登録要請があったのを契機として、発酵槽での仕込みを復活させる話し合いが行われ、文化財を保護するだけでなく当時の仕込を継承することは有意義であるとして、石蔵造りの経験者の話を参考に模型を作り、作業用の器具が再現され、1998年(平成10年)登録有形文化財の登録の同年に、石蔵でのワイン造りが復活した。 例年、9月中旬頃に地下発酵槽でのワイン仕込が行われ、ここで醸造されたワインは「石蔵和飲」と名付けられ販売されている。 登録有形文化財第19-0025鉄網で保護さた発酵槽甲州園時代初期のワイン石蔵和飲
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