石岡神社祭礼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/12 07:34 UTC 版)
石岡神社の祭礼は氷見・橘地域の氏子により、10月14,15日に行われる。 「伊曽乃神社よりも早く祭礼にだんじりが登場し奉納された」という口伝の伝承があり、曰く「(定かではないが約300-400年前頃に)石岡八幡宮(石岡神社)の別当寺である吉祥寺の住職が、河内国の誉田八幡宮にて 当時奉納されていた祭礼山車(藤花車または祭車の類と思われる)を見て、当時地元の祭礼には奉納する山車の類がなかったため住職が記憶をたよりにこれを模した屋台を竹でこしらえて奉納した。そしてこの屋台こそが石岡神社祭礼での最初の奉納屋台、寺の下だんじりであった」とあり、これが「だんじり祭り」としての西条祭りの発祥になったとされている(これには諸説存在する)。このため西条祭り発祥の地として各氏子のプライドも非常に高く、激しく荒々しい練りや複数の数の屋台での見事な差し上げなどを得意とし伊曽乃の祭礼とくらべ規模こそ小さいが、それを補って余りある魅力と勇ましさを誇る。 またこの地方は近年の都市化の開発の影響を受けることがほとんどないことが幸いして、おもに西条市の中心市街で繰り広げられる伊曽乃神社の祭礼でほとんど見ることができなくなってしまった古風でおもむき深い素朴な時代の西条祭りの姿が現在も守りつづけられている。また複数のだんじりと御輿屋台が御神輿とともに一斉同時にかきくらべをする光景は、現在この石岡神社の祭礼だけでしか見ることができない独特の光景であり石岡神社祭礼の最大の見せ場となっている。 田園地域ゆえの素朴な土地柄と西条だんじり特有の華麗さが非常に高い融合を果たしており、伊曽乃祭礼の豪華な華やかさとはまた違った見ごたえと味わいに満ちて非常に美しく、現代にありながら古き時代の人間味あふれたあたたかさを感じることができる「郷土の祭り」である。 平成12年(2000年)には石岡神社内より昭和初期の祭りの様子を知ることのできる「氷見石岡神社祭礼渡御行列之図」が発見された。
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