石の包丁
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/01 07:13 UTC 版)
包丁という道具を概念として捉えた場合、究極の起源は人類(広義の人類)が打製石器を調理に用いた瞬間に求められる。考古学でナイフ形石器と呼ばれる遺物はこの部類に含まれる。また、セクション「大包丁」で解説する英語 "cleaver" の概念に含まれる最古級のものまで「包丁」に含めるとなると、既知で最古の包丁はアシュール文化の石器(アシュレアン石器)ということになり、使用者はホモ・エレクトゥスということになる。ただ、英語 "cleaver" と日本語「大包丁」は異なる語である。アシュレアン石器は確かに cleaver であるが、日本語話者が考える「包丁」からは除外すべきかも知れない。それと言うのも、ここまで古い時代の cleaver は形状的に「手斧(ハチェット、cf. en)」であって、包丁のイメージからはやや離れているからである。 稲作などと共に発達してきた石包丁(いしぼうちょう)は、その名に反して穀物の穂を摘み取る農具が主な用途であって鎌に近いものの、包丁にも流用されていた可能性はある。石包丁は磨製石器であることが多いとは言え、打製石器にもそれはある。
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