白銀比

1 : √2 の場合は、第1交点と第2交点が縦横共に3等分できる位置にある。
1 : (1 + √2) の場合は、第2交点が、左下の頂点との距離が1で、左下の角の2等分線上にある。
白銀比(はくぎんひ)と呼ばれるものは以下の2つがあり、いずれも無理比である。なお、記号は「σ」である。
白銀長方形と工業規格
一辺と他辺が 1 : (1+ √2) となる長方形を白銀長方形(英語: silver rectangle)と呼ぶ。また、1 : √2 の白銀比の長方形も白銀長方形と呼ばれる[2]ため注意が必要だが、こちらはルート長方形とも呼ぶ。以下、混同を防ぐため、1 : (1+ √2) の白銀比の長方形を「1 : (1+ √2) 白銀長方形」、1 : √2 の白銀比の長方形を「1 : √2 白銀長方形」とする。
ISO 216規格で定められる紙の寸法は 1 : √2 白銀長方形となっているが、このような長方形は、長辺の中点を結ぶ線分で折ると、出来た長方形は元の長方形と相似となる。例としてA4規格の紙を2分割して得られる長方形がA5規格である。
- 1, 1.4, 2, 2.8, 4, 5.6, 8, …
という系列のように、対象がパラメータの値の自乗で変化するようなものにも現れることがある。
1 : (1+ √2) 白銀長方形と 1 : √2 白銀長方形には相関性がある。1 : (1+ √2) 白銀長方形から最大限の大きさの正方形を切り取ったときに残る長方形は 1 : √2 白銀長方形となり、1 : √2 白銀長方形から最大限の大きさの正方形を切り取ったときに残る長方形は 1 : (1+ √2) 白銀長方形となる。
白銀比の作図

白銀比を作図するには 1 : √2 を作図すればよいが、これは正方形(作図可能)から容易に得られる。
脚注
- ^ Buitrago, Antonia Redondo (2008). "Polygons, Diagonals, and the Bronze Mean", Nexus Network Journal 9,2: Architecture and Mathematics, p.321-2. Springer Science & Business Media. ISBN 9783764386993
- ^ a b c 岩本誠一・江口将生・吉良知文 黄金・白銀・青銅 : 数と比と形と率と
関連項目
外部リンク
- Weisstein, Eric W. "Silver Ratio". mathworld.wolfram.com (英語).
- Hrant Arakelian. Mathematics and History of the Golden Section, Logos 2014, 404 p. ISBN 978-5-98704-663-0 (rus.).
白銀数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/20 02:32 UTC 版)
白銀比 1 : (1+ √2) に現れる右側の数 1+ √2 を白銀数(はくぎんすう、英語: silver number)という。しばしばギリシア文字の τ(タウ)で表される。 白銀数 τ は二次方程式 x 2 − 2 x − 1 = 0 {\displaystyle x^{2}-2x-1=0} の正の解であるから、 τ = 1 + 2 = 2.4142135623 ⋯ ≈ 12 5 {\displaystyle \tau =1+{\sqrt {2}}=2.4142135623\dots \approx {\frac {12}{5}}} 一方、このときの白銀比を 1 : ( τ − 1 ) {\textstyle 1:(\tau -1)} のように定義することがある。これは後述のもう一つの白銀比と一致している。
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