白色量と黒色量
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/15 06:09 UTC 版)
「オストワルト表色系」の記事における「白色量と黒色量」の解説
オストワルト表色系において、色は理想的な白・理想的な黒・理想的な純色(オストワルト純色)の混色と考える。その混合比率によって色を表記し、マンセル表色系のような「明度」「彩度」の概念は存在しない。 理想的な白の割合を「白色量(W:white content)」、理想的な黒の割合を「黒色量(B:black content)」、理想的な純色の割合を「純色量(C:color content)」と呼ぶ。白色量・黒色量・純色量は混合比率であることから、総和は必ず100になる。以下は赤(■ 2R)を例とした等色相面のイメージ。 黒色量低 a ca c ea ec ga e gc ia ge ic la g ie lc na ig le nc pa i lg ne pc li ng pe 高 純色量 l ni pg nl pi n pl pn 高 p 低 0 等色相面は無彩色(黒色量-白色量)を底辺、純色量を頂角とする二等辺三角形となっている。無彩色は基準となる灰色を基準に、白に近い色から順にa・c・e・g・i・l・n・pの記号が振られている。有彩色は無彩色の記号を基準に、同じ程度の白色量・黒色量を持つ色に同じ記号が振られ、その度合いは「黒色量 白色量」の順に記号で表記される。例えば同じ「g」で始まる「ge」と「ga」は同じ黒色量、同じ「a」で終わる「ca」と「na」は同じ白色量を意味する。同じ黒色量の色の列を「等黒系列」、同じ白色量の色の列を「等白系列」、同じ純色量の色の列を「等純系列」と呼ぶ。形状は全ての色相で同じで、色立体の形状は上下対照のきれいな二重円錐形となっている。 なお、本来理想的な白は「白色量100」、理想的な黒は「黒色量100」であるが、そういった色は実際には存在しないため、実用上の白色量は3.5~89程度、黒色量は11~96.5程度の値となっている。
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