発現機構
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 16:20 UTC 版)
青鹿毛の発現機構は不明瞭だが、ASIP(アグーチシグナル蛋白)の変異に原因があるとする報告がある。青毛も同様にASIPに変異を持つが、青毛のASIPが完全に機能を失っているのに対し、青鹿毛のASIPは若干の活性を持つ。このため、青毛ほどは完全に真っ黒にならないと考えられている。黒鹿毛の遺伝型は現在のところ不明だが、少なくともAtは持たないようである。 野生型である鹿毛のASIPをA、青鹿毛のASIPをAt、青毛のASIPをaとし、他の毛色関連遺伝子が全て野生型とすると、各遺伝子と表現型の関係は以下のようになると考えられている。 ASIPのタイプA / A A / At A / a At / At At / a a / a 表現型鹿毛(または黒鹿毛) 青鹿毛 青毛
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発現機構
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 18:29 UTC 版)
栗毛の原因遺伝子は、MC1R(1型メラノコルチン受容体)のS83F変異型(これを栗毛遺伝子と呼ぶ)である。MC1Rは、MSH(メラニン細胞刺激ホルモン)のシグナルを受け取り、フェオメラニンの合成を抑制し、エウメラニンの合成を促進する機能を持つ。 栗毛遺伝子をホモで持つと、MC1Rの本来の機能が働かず、結果としてフェオメラニンが過剰に合成される。これが栗毛である。メラニン合成系の制御機構は、MC1R遺伝子のコピーが1つのみでも正常に働くため、ヘテロ個体は栗毛にならない。これらは、ヒトにおける赤毛の発現機構と類似している。 なお、栃栗毛や月毛も同様に栗毛遺伝子をホモで持つ。月毛は、栗毛遺伝子に加えてクリーム様希釈遺伝子が作用し、メラニンの総量が抑えられることで起こっている。一方、栗毛と栃栗毛の差がどのように生じているか、現時点では明らかでない。
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発現機構
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/22 21:11 UTC 版)
この毛色の原因遺伝子は、変異型のアグーチシグナル蛋白(ASIP)遺伝子である。野生型ASIPは、黒色メラニン(エウメラニン)の合成を促進するメラニン細胞刺激ホルモン(MSH)を拮抗阻害し、メラニン細胞におけるメラニン合成のバランスを適切に保つ働きを持つ。 青毛では、2個あるASIPの何れも変異型(ホモ接合体)になっているため、ASIPが正常に働かず、メラニン細胞が黒色メラニンを活発に合成する。過剰に供給された黒色メラニンにより、全身が真っ黒になっている。 ASIP以外の毛色関連遺伝子は基本的に鹿毛と同じである。MSH受容体(MC1R)の機能が失われている栗毛系の毛色では、ASIP-MSHの制御が効かず、ASIPが野生型でも変異型でも毛色に影響を及ぼさないため。また、芦毛、白毛遺伝子を持つ場合はそちらの方が優先される。原毛色が青毛で、クリーム様希釈遺伝子(佐目毛遺伝子)を持つ場合、Smoky Cream(クリーム様希釈遺伝子がホモ)、Smoky Black(ヘテロ)という毛色になる。
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