発現の制御
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/24 16:46 UTC 版)
Ybt生合成タンパク質をコードする遺伝子が存在するHPIは一群の制御因子によって支配されている。エルシニアバクチン領域のプロモーター領域は全部で4つ(psn、irp2、ybtA、ybtP)ある。psnはペスチシン/エルシニアバクチン受容体(pesticin/yersiniabactin receptor)遺伝子、irpは鉄制御タンパク質(iron-regulated protein)遺伝子である。Yersinia pestis Kim6+においてはpsnまたはirp2の変異で病原性を失う。 エルシニアバクチン領域はリプレッサーのFurとの結合部位を持ち、鉄の存在下でFurによる負の制御を受ける。Ybtは転写制御因子のAraCファミリーの一種であり、その存在下で輸送・生合成遺伝子のpsn、irp2、およびybtPの発現を活性化させるが、そのプロモーターの発現は抑制する。エルシニアバクチンは自身の遺伝子の発現および、psn/fyuAやybtPQXSの転写レベルを上方制御している可能性がある。
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