発現の経過と要因
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/07 06:06 UTC 版)
「ギャンブル依存症」の記事における「発現の経過と要因」の解説
ギャンブル障害の有病率や彼らが行うギャンブルの種類は年齢や性別によって様々である。 DSM-5によると、ギャンブル障害は青年期または若年成人期の間に起こりうるが、中年期または高齢であっても発現し、その場合は男性よりも女性で一般的であるとしている。対して青年期や若年成人期の発現は、女性よりも男性で一般的である。また、ギャンブル障害とは何年もの経過で発現するケースが大半であるが、男性よりも女性のほうが進行は速いようである。 つまり男性は人生の早期にギャンブルを始めることでギャンブル障害を若年期に発現しやすく、一方で女性がギャンブルを始めるのは人生の晩期に多いが、男性よりも短期間でギャンブル障害を発現しやすいという傾向が見られる。 ギャンブル障害をきたす人のほとんどが、賭けの頻度や賭け金が徐々に増加するという様式を証言している。 多種類のギャンブルに参加する人もいる一方、ギャンブル障害をもつ人のほとんどでは1つないし2つの種類のギャンブルに引き込まれ、それが最も問題になるとの報告がなされている。 また、賭けに使用される金額そのものはギャンブル障害の指標とはならない。数十万円を毎月賭け続けることができ、ギャンブルが問題にならない人たちがいる一方で、たとえ少ない金額であっても重大な問題になっている人たちもいるかもしれない。 不適応的なギャンブルの様式は定期的または一時的なものかもしれない。 そしてギャンブル障害は持続的であることもあれば寛解(症状が一時的あるいは継続的に軽減、または、ほぼ消失し、臨床的にコントロールされた状態)することもある。 ギャンブルはストレスや抑うつの時期、または物質(アルコールなど)の使用または中断の時期に増加する。 深刻なギャンブルの問題をきたしている時期、完全にギャンブルをしない時期、そして問題にはならないギャンブルをする時期があるかもしれないが、ギャンブル障害は一進一退を繰り返して慢性化する傾向がある。
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