発生と経過
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/28 06:46 UTC 版)
1911年、ベルベル人が大規模な反乱を起こした。同年4月、フランスは鎮圧のためモロッコに出兵。これに対してドイツは、同地に在住する自国民の生命・財産の保護を口実として、7月1日、にわかにイルティス級砲艦パンター(英語版) をアガディール (Agadir) に派した。実際にはアガディールにはドイツ人は居住しておらず、このためだけに近隣のドイツ人を呼び寄せたという。 独仏関係は再び緊張した。7月3日、駐英フランス大使カンボンはイギリス外相グレイに対し、アガディールに共同で軍艦を派遣するよう強く要求した。これを受けてグレイは、翌4日に閣議を開催する方針を決定。一方、ドイツ首相ベートマン・ホルヴェークは駐英ドイツ大使メッテルニヒ(英語版)に対し、もしイギリスが強硬措置に出た場合、「パンター号の派遣は、フランスとスペインのアルヘシラス議定書違反に伴う経過措置に過ぎない」と弁明するよう命じた。しかし独仏関係は強い敵対状態になり、両国の全面衝突は避けられないかとも思われ、ベルリン証券取引所(英語版)でパニックが起こったほどである。
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