発生と進行
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/19 18:21 UTC 版)
ヒトの呼吸器には、粉塵などの異物を排除する機能が備わっており、比較的大きな粉塵は鼻で、細かな粉塵は気管や気管支のせん毛で排除される。しかし、大きさがおよそ1~5μmの粉塵は排除されずに気管・気管支に沈着し、1μm以下の粉塵は肺胞に到達する。肺胞に到達した粉塵も多くは呼気とともに体外へ出されるが一部は排出されず残るため、粉塵の濃度の高い空気を吸入しつづけると肺胞に粉塵がたまってゆく。このような生活が長期間続くと、肺胞やその周囲で次の変化がおこる。 肺線維症 : 正常な肺胞が壊れて線維組織に置き換わった結果、肺線維症を来す。 気腫性変化 : 肺胞がふくらんだまま弾力を失う。 気管支の炎症 初期は自覚症状がないため、気づかない間に進行し、やがて咳、痰、息切れがおこる。さらに進行すると呼吸困難、動悸を起こす。また、塵肺になると肺結核などの病気を合併しやすくなる。
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