痛みのリスクに関して
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 00:45 UTC 版)
「脱毛 (美容)」の記事における「痛みのリスクに関して」の解説
2017年5月11日、国民生活センターは、美容脱毛に関するアンケートの結果を発表した。うち7割以上が、脱毛による副作用のリスクについて説明を受けていなかったことが判明。同年3月にインターネットで実施したそのアンケートでは、回答した男女1000人のうち、255人(25.5%)が施術後に痛みなどの症状が出たと答えた。このうち事前にリスクの説明を受けていたのは67人にとどまった。脱毛施術を巡っては、全国の消費生活センターなどにトラブルの相談が後を絶たない。国民生活センターのまとめでは、2017年2月末までの約5年間に、ヤケドなどの症状が出たという相談が計964件寄せられた。治癒に1ヶ月以上かかる重症例も129件(13.4%)あった。相談内容は、脱毛エステを受けたら背中など広範囲に発疹が出た、美容外科でレーザー脱毛を受けたところ肌が腫れシミが残った、など。施術場所はエステが680件、医療機関が284件。 西山美容・形成外科医院の西山真一郎院長によると、脱毛の際は、患者の肌質によってレーザー照射時間を判断するなど慎重な対応が必要だが、それでも症状が出る場合もあるという。西山は「リスクについて事前に十分な説明を受けることが大切」と指摘する。一方、消費者に誤解を与える広告も多い。施設によっては「痛みゼロ」「トラブルの心配なし」などの表現で宣伝していた。完全に毛を生えなくする「永久脱毛」は医療行為のためエステでは出来ないが、「処理した毛はもう生えない」などと宣伝するエステもあり、国民生活センターは「医師法に抵触する可能性もある」としている。なお、医療レーザー脱毛および光脱毛(フラッシュ脱毛)における「永久脱毛」の定義は、「最終脱毛から1か月後の毛の再生率が20%未満であること(米国電気脱毛協会)」「3回の脱毛施術によって6ヶ月後に3分の2以上減毛していること(米国FDA)」とされており、全ての毛が永久に生えてこなくなるわけではない。
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