用語上の注意
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/01/27 14:58 UTC 版)
分析化学において同定 (identification) と構造決定 (structure determination) と構造解析 (structure elucidation) はほぼ同義語として使われるが多少の違いがある。同定は試料成分がいかなる物質であるかを決めることを意味する。物質として同定されても、その構造が不明である場合はいくらでもあり得る。特に、構造解析技術が未発達であった時代の同定とは、試料と標品との様々な性質を比較照合するなどの方法で物質名を特定することであった。 構造決定は、物質内の原子配置を明らかにすることを意味する。結晶性化合物の場合は結晶構造を明らかにすることを意味し、分子性化合物の場合は分子内の原子の配置を明らかにすることを意味する。分子性化合物では原子の絶対立体配置までわかれば完全な構造決定に至るが、どのような構造異性体であるかまで決まれば立体配置が不明でも構造決定したと称する場合が多い。構造解析は構造決定のための操作や解析を行うことを意味する。構造が同じであることは同じ物質であることなので、構造決定されれば同定もされたことになる。 合金やポリマーアロイのように、混合物でその組成が特徴的な試料の同定は、構造の決定ではなく組成の決定を意味することがある。構造決定は定義上、純物質についての分析である。
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用語上の注意
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/14 01:35 UTC 版)
光学異性体という言葉はエナンチオマーの同義語として使われることも、エナンチオマーとジアステレオマーを合わせた分類として使われることもあった。IUPACではその使用は推奨されず、エナンチオマーとジアステレオマーを使うことが推奨されている。旋光性を示す化合物を表すには、光学活性化合物という言葉がある。 有機分子における幾何異性体という言葉は、広義にはシス-トランス異性体の同義語である。狭義には二重結合のシス-トランス異性体のみを指し、飽和環状化合物のシス-トランス異性体を含めない。また錯体においては、中心金属原子周りの立体配置による全ての異性体を指す。 高校の化学では光学異性体はエナンチオマーの同義語としての定義があるがジアステレオマーは発展事項ということもあり詳しく触れられてはいない。また幾何異性体は二重結合のシス-トランス異性体異性体としての定義があり、シクロ化合物のシス-トランス異性体としての定義を記載している参考書も見受けられる。
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