生活環境への影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 10:10 UTC 版)
住宅に近接して設置された風車から発生して、近隣住民が苦情や健康被害を申し立て、環境省が調査に乗り出したことがある。また法制度的にも環境アセスメント対象事業への追加が2009年検討された。 2010年3月29日、環境省は愛知県田原市で風力発電設備から350m離れた住居内で160から200Hzを特徴とする騒音と低周波音が測定され、愛媛県伊方町では約210mと240m離れた2つの住居内もでそれぞれ31.5Hzと160から200Hzが測定されたと発表した。また同じく2010年10月7日には「騒音・低周波音の実態把握調査」を発表し、出力20kWを越える40都道府県の186事業者からアンケート結果を得て、苦情継続25件、苦情終結39件、計64か所で騒音や低周波音の苦情があったと発表した。出力別・距離別の集計結果によれば、当時、得られた情報の多い2000~2500kWの単機出力について、継続苦情件数の割合は、300~600mの範囲で36%、600~900mで29%、900~1200mで20%であった。また、300~600mの範囲では、単機出力の上昇に伴い、継続苦情発生割合が顕著に上昇している。なお、この調査では、風車に最も近い家屋のみを対象として苦情の有無を調査したため、1200mを超える住居での苦情発生割合は不明である。環境アセスメントにおいて、本調査結果を引用して「1200m以遠では継続苦情がない」といった事業者の回答は誤りである。
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