現代教育への貢献
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/05 17:32 UTC 版)
「ヨハネス・アモス・コメニウス」の記事における「現代教育への貢献」の解説
現代の学校での教育すなわち学校教育のしくみを構想した。今日、日本をはじめ多くの国でみられる同一年齢・同時入学・同一学年・同一内容・同時卒業といったしくみは、コメニウスの構想に発するものである。また、コメニウスは、女子にも男子同様の能力がある、それどころかしばしば男子よりも優れた能力があると主張し、女子教育の必要性を説いた。コメニウスは、こうした学校のありかたを通じ、人びとがすべての知識を共有することによって、戦争が終わり、ヨーロッパが一つになると考えた。この考え方は、現在のユネスコに受け継がれている。 コメニウスの主著は、ラテン語教育の手法を軸に教育学そのものの体系を考案した『大教授学』、『開かれた言語の扉』の他に、世界初の子供のための絵入り子供百科事典『世界図絵』が含まれる。これは、この世界から人体、職業、徳目や世界的な諸宗教に至るまで、偏見のない普遍的な教養のありようを、各ページごとに上に絵、下にその説明を配するといった、科学的な話題について、現在と若干の学問的な進歩の差がみられることを除けば、レイアウトさえ新しくすれば今でもそのまま通用しそうな高水準のものである。 また、コメニウスは、発達段階の全般を通しての生涯学習を初めて体系的に語った教育学者でもあり、そのなかには、誕生前の母親に対しての教育、母親教育から高齢期には、自らの死への心の準備、死の受容といった今日的な観点も含まれている。
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