特別なアドレスとサブネット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/25 14:44 UTC 版)
「サブネット」の記事における「特別なアドレスとサブネット」の解説
IPv4は、特別なアドレス機能の認識を容易にするために、特別に指定されたアドレスフォーマットを使用する。大きなネットワークをサブネット化することによって作られるサブネットのうち最初と最後のものは伝統的に特別な指定を持ち、そして早い時期から特別な使用法の意味合いを持っていた。さらに、IPv4は、リンク上の全てのホストへのブロードキャスト送信に、全ビットが1のホストアドレス、つまりネットワーク内の最後のアドレスを使用する。 大きなネットワークをサブネット化して得られる最初のサブネットは、サブネットビットグループ内の全てのビットが0に設定されている。そのため、これを「サブネットゼロ (subnet zero)」という。大きなネットワークをサブネット化して得られる最後のサブネットは、サブネットビットグループ内の全てのビットが1に設定されている。そのため、これを「オールワンサブネット (all-ones subnet)」という。 IETFは元々、これら2つのサブネットの実運用上での使用を推奨していなかった。プレフィックス長が利用できない場合、分割前の大きなネットワークと最初のサブネットは同じアドレスを持つため、混乱を招く可能性がありる。同様の混乱は、最後のサブネットの終わりのアドレスとして指定されるブロードキャストアドレスでも起こる。そのため、パブリックインターネット上で全て0と全て1で構成されるサブネット値を予約することが推奨され、サブネットごとに利用可能なサブネットの数が2つ減ることになる。この非効率性は取り除かれ、1995年にその慣行は廃止されたと宣言され、現在ではレガシーな機器を扱うときにのみ関係がある。 全て0のホスト値と全て1のホスト値は、それぞれサブネットのネットワークアドレスとそのブロードキャストアドレス用に予約されている。CIDRを使用するシステムでは、サブネットの可用性ではなくホストの可用性のために、2の数が減算され、2n個のサブネット全てが使用可能になる。例えば、CIDRでは、/28ネットワークの16個のサブネット全てが使用可能である。各ブロードキャストアドレス、つまり*.15, *.31, …, *.255は、各サブネットワークのホスト数のみを減らす。
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