熱貫流率の測定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/03 09:20 UTC 版)
熱貫流率の計算はISO 6946に準拠したソフトウェアで簡単に行うことができるが、測定を行うことでさらに正確な値を求めることが出来る。ISO 9869およびASTM C1155、モデルTRSYSに準拠した熱貫流率測定の例としては熱流センサーを使用する方法がある。lSO 9869は、熱流センサーを使用して屋根または壁の熱貫流率を測定する方法を紹介している。熱流センサーを測定する壁や屋根に適切に固定し、熱流束のデータを十分な時間にわたって収集すれば、熱貫流率は平均熱流束を建物の内側と外側の平均温度差で徐算することで計算することができる。この測定は次の条件下で行うと精度が高まる。 温度の正確な測定が容易な曇りの日に行う。 建物の内部と外部の温度差は最低でも5℃ある。 熱流センサーは測定中の屋根または壁にしっかりと固定され、熱接触は良好である。 熱流束のデータ測定は少なくとも72時間行う。 建材の異なる場所を測定箇所にするか、サーモグラフィーカメラで建材の均質性を確保する。 対流が熱全体に熱を伝達している場合、建物の外側と内側の温度差が大きくなると熱貫流率が高くなる。例えば内部温度が20℃、外部温度が-20℃の場合、2重ガラス窓のガラス間の適切な幅は、外部気温0℃のときよりも小さくなる。材料固有の熱貫流率も温度によって変化する可能性がある。メカニズムは複雑で、温度が上昇すると熱貫流率が増減する可能性がある。
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