無痙攣電気痙攣療法(修正型電気痙攣療法)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 02:13 UTC 版)
「電気けいれん療法」の記事における「無痙攣電気痙攣療法(修正型電気痙攣療法)」の解説
電気痙攣療法は、脳内でてんかん発作の電気活動を起こすことによって効果を得るのが本質である。それに伴って起こる全身の筋の痙攣は、患者の状態によっては血圧を上昇させるなどの循環状態への影響、骨折の危険を伴うことがある。そのため、循環器に疾患のある患者や、高齢その他の理由で骨折するおそれがある患者には筋弛緩剤で筋を弛緩させて、麻酔科医が人工呼吸等を含めた呼吸管理、循環動態の観察を行いながら頭部に通電する「無痙攣電気痙攣療法」が行われることもある。無痙攣電気痙攣療法は、修正型電気痙攣療法、またm-ECT(modified electroconvulsive therapyの略)とも呼ばれる。 ただし、精神科だけの単科の病院では、麻酔科医の確保が不可能に近いので、現在のところ実施が困難である。だが、例えば東京都の成仁病院は麻酔科医からトレーニングを受けた精神科医が麻酔を施行することでこの問題を解消することを提案している。一方、大学病院など総合病院では、各診療科医がいてすぐに緊急時の対処が可能な条件下で、手術に準じて手術室もしくは専用の処置室で行われている。薬剤や人員が必要になるため通常の電気痙攣療法よりもコストが高くなる欠点がある。
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