温泉津沖泊道
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 16:06 UTC 版)
大森より温泉津の沖泊に至る道。総延長13.8Km。世界遺産登録範囲の沿道面積は21070.93m2。起点は龍源寺間歩の先にある坂根口番所跡。温泉津沖泊道は毛利元就が整備したと伝わる。 道は中国自然歩道として整備されており歩きやすい。標高430 mの降路坂(ごうろざか)峠を越えると下り坂となり、五老橋で棚田景観の西田集落に出る。降路坂沿いの沢には鉱山に自生するシダ類のヘビノネコザが生い茂り、一説にはこの植物から石見銀山の存在を確定したともされる。 西田集落は大森と温泉津の中間地点で、矢滝川と老原川が合流し湯里川となる谷間の宿場町として栄え、400 mにわたり町並みが続いていたが、1943年(昭和18年)の水害でその多くが失われた。西田は無形民俗文化財のヨズクハデ - 文化遺産オンライン(文化庁)で知られる。集落の上では食用米、下では酒米が生産される。集落内は島根県道201号湯里停車場祖式線を歩く。西田集落から堂床山(どうとこやま)の山道へ分け入り、清水集落に至る。清水集落界隈には1539年(天文8年)の山津波がもたらした岩が散乱している。清水集落から先は入り組んだ谷を埋めて道を構築した土橋が所々ある。この付近の街道は砂利道になるが、これは遊歩道として整備した近年の砕石になる。出雲との分岐点となる松山の道標へ抜けると一旦街道は終わる。松山地区の住宅地脇を通る舗装された櫛島道を進むと温泉津温泉の裏手となり、温泉津道と沖泊道へと分岐する。温泉津沖泊道は文化庁による歴史の道百選に選定されている。 温泉津沖泊道をたどる 坂根口番所跡 降路坂 降路坂峠の頂上 ヘビノネコザ 五老橋 西田集落 ヨズクハデ 西田の棚田 清水集落 土橋 松山の道標 沖泊集落
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