浣腸の危険性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/25 02:59 UTC 版)
浣腸はディスポーザブル浣腸が家庭に普及していることからも分かるように、それほど難易度、危険度の高い医療行為ではないが、器具に不備があった場合、適切な手順を取らなかった場合などには危険な事故につながる可能性がある。家庭で浣腸を行う場合、以下のいずれかに該当、もしくは該当する可能性がある場合は中止し、医師に相談するべきである。 腸内に傷及び肛門に痔がある場合 妊娠している場合 病中など体力が衰えている場合 腹部に縫合などの傷がある場合 非常に頑固な便秘の場合 グリセリン浣腸の場合、腸内に傷がある患者に浣腸を行うと、グリセリンが血液中に流入し、溶血や腎不全を起こす危険性が高い、また、排泄物が進入することにより腹膜炎を起こす可能性がある。処置前には傷が無くとも、挿入管挿入時に不適切な体位を取っていたり、深く挿入しすぎたりした場合腸壁を傷つけ同様の症状を起こす可能性がある。 妊婦の場合、子宮収縮を起こすため早流産の危険性がある。 浣腸は強い便意を促し、それに伴い排泄時に強くいきむことになるため、体力を消耗する。体力が衰えた状態では医師の監督の下行うようにする。 腹部に縫合などの傷がある場合、浣腸に伴う内臓の動きの活発化や、排泄時のいきみによって傷が開いてしまうことがある。 非常に頑固な便秘の場合は、便が固まり浣腸でも排泄できなくなっている場合があり、この状態で浣腸を行うと排泄できず、腹痛を悪化させることになる。早急に医療機関にかかり医師の判断の下、摘便など適切な処理をする必要がある。 また、実際に浣腸を行っても排泄が起こらない場合には、即座に医療機関へ相談するようにする。
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