津まつりの始まり
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 23:55 UTC 版)
津まつりは元来、「八幡神社祭礼」と呼ばれたお祭りで、寛永12年(1635年)に始まった八幡神社(現在の津八幡宮)の祭礼が起源であり、今日まで約400年に渡って伝わっています。 八幡神社祭礼は、津藩の2代目藩主である藤堂高次公が、寛永9年(1632年)に千歳山(現在の垂水)に祀られていた八幡宮を現在の地(八幡町藤方)に遷し、八幡宮を津のまちの総氏神に定め、奉仕のために八幡町をつくりました。その後、八幡町をはじめ、各町に祭礼を執り行うよう推奨・保護したのが始まりとされています。 ※結城宗広公が祀られている結城神社が津八幡宮の北側の同じ森の中にあるため、「八幡宮を結城の森に遷した」と記述されることがあるが、実際には津八幡宮が先に現在の地に鎮座しており、明治期になってから津八幡宮の敷地を分ける形で結城神社が造営されているため、「結城の森に遷した」との記述は不正確である。 寛永12年には、毎年祭礼が行われるようにと、高次公は八幡宮に銀子10貫目を寄付しています。これは、町人に貸し出され、その利息金を祭礼の費用にあてるようにしました。 このように、八幡宮の祭礼は藩によって奨励、保護されたため年々盛大になり、各町は競って趣向をこらし、華やかな山車や行列を繰り出しました。 そのにぎやかな様子は、京都の祇園祭や江戸の山王祭にも劣らないほどと藩士山中為綱が記録に残しています。
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