洋上のウィンドファーム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 17:15 UTC 版)
「集合型風力発電所」の記事における「洋上のウィンドファーム」の解説
洋上の風力エネルギー利用ではヨーロッパが先行しており、世界初の洋上ウィンドファームは1991年にデンマークで設置された。2010年現在、ベルギー、デンマーク、フィンランド、ドイツ、アイルランド、オランダ、ノルウェー、スウェーデン、イギリスの洋上で39のウィンドファームが稼働しており、総発電能力は2,396MWとなっている。ヨーロッパ全体で総計100GW(100,000MW)以上の洋上ウィンドファームの計画が提案されている。European Wind Energy Association は、2020年までに40GW、2030年までに150GWのウィンドファームが稼働すると推定している。 世界最大の洋上ウィンドファームはイギリスの London Array で発電能力は630MWであり、次いでイギリスの Greater Gabbard wind farm(504MW)である(2013年7月時点)。 大規模な洋上のウィンドファーム発電所発電能力 (MW)国タービン数×機種稼働開始脚注London Array 630 イギリス 175 × Siemens SWT-3.6 2013年 Greater Gabbard wind farm 504 イギリス 140 × Siemens SWT-3.6 2012年 Walney 367 イギリス 102 × Siemens SWT-3.6 2012年 Thanet 300 イギリス 100 × Vestas V90-3MW 2010年 Horns Rev II 209 デンマーク 91 × Siemens 2.3-93 2009年 Rødsand II 207 デンマーク 90 × Siemens 2.3-93 2010年 Lynn and Inner Dowsing 194 イギリス 54 × Siemens 3.6-107 2008年 Robin Rigg (Solway Firth) 180 イギリス 60 × Vestas V90-3MW 2010年 Gunfleet Sands 172 イギリス 48 × Siemens 3.6-107 2010年 Nysted (Rødsand I) 166 デンマーク 72 × Siemens 2.3 2003年 洋上の風力タービンは沖合いに設置されるので、その大きさや騒音が問題とならず、目立たないという利点がある。また陸地より水面の方が平坦であるため、平均の風速も一般に洋上の方が高い。設備利用効率は陸上の場合より遥かに高い。 カナダのオンタリオ州では五大湖を設置場所候補として考えており、例えば Trillium Power Wind 1 では湖岸から約20kmの場所で400MW以上の規模のウィンドファームが提案されている。カナダでは他に太平洋に面した西海岸でもウィンドファームが提案されている。 2010年現在、アメリカ合衆国には洋上のウィンドファームがない。しかし、東海岸、五大湖、西海岸など風力エネルギーが豊富な地域での開発が検討されている。
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