江戸時代における出産
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 07:52 UTC 版)
江戸時代における出産に関する記録のなかで、産婆については「産婆にふさわしい人」として 穏やかで強情を張らない 物事に動じない 心身ともに元気 と記されている。また、産科の医者は存在していたが、全て男性だったため、恥ずかしさの余り医者に身を委ねる妊婦は少なかった。その為、産婆だけでも安全な分娩が出来る様に指導書が出版されていた。また出産に関連する物として 『肩畳(かただたみ)』(出産の時に妊婦が寄り抱える様に設計されたという珍しい畳) 『安神散(あんじんさん)』(婦人病や気つけに用いられる粉薬。「売薬資料館」(富山県)に実物がある) 『力綱(ちからつな)』(縄を天井に張り、出産時にしがみつく縄。縄産綱【なわうみつな】ともいう) 『竹刀(ちくとう)』(へその緒を切るのに使用) 『産籠(さんかご)』(漆塗りの椅子で、出産後の妊婦を座らせる。主に富裕層の人々が持っている「洛東遠芳館」(京都府)に実物がある) がある。そして、出産時は座らせて行っていた。そして出産後は「頭に血が上ってはいけない」という俗説から、座ったまま7日間不眠で過ごさなければならなかった(意識を失って死んでしまうのを恐れたため)。
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