氷冠とは? わかりやすく解説

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氷冠

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/28 09:13 UTC 版)

アウストラレ高原」の記事における「氷冠」の解説

アウストラレ高原部分的に水の氷とCO2の氷(ドライアイスからなる厚さ3 km永久極冠覆われている。火星の冬になると、季節性の氷冠がこれらに加わりその範囲南緯60度付近まで広がる。これら季節性の氷冠は厚さは1 mほどである。 氷冠の広さは、地域的な気候変動により縮小している可能性がある。 惑星全体気温上昇しているという説も主張されているが、探査機マイクロ波によるデータでは火星全体気温安定しており、むしろ寒冷化可能性示している。 1966年LeightonMurray火星両極には大量CO2が氷の形で蓄積されているとの仮説発表した。しかし今日では、極冠大部分水の氷で構成されていると考えられている。両極の氷冠のうち、季節性の薄い層はCO2とみられており、南極ではさらにその下に8~10 mの永久CO2層があり、さらにその下に分厚い水の氷の層が広がっている。CO2の氷は水の氷と比べて脆くCO2では厚さ3 kmもの氷冠を長期渡り安定して存在させることはできない分析されている。 NASAマーズ・リコネッサンス・オービターSHARAD貫通レーダーによる最新の研究では、アウストラレ高原地下存在するCO2の氷の量は、現在の火星大気の約80%に相当する見積もられている。 ESAマーズ・エクスプレスデータによれば、氷冠は主に3つの領域から構成されている。1つ目は最も反射率が高い領域で、この領域CO2の氷が85%、水の氷が15%を占めている。2つ目は氷冠から周辺平地への斜面形成している領域で、ほぼ水の氷で形成されている。3つ目は氷冠を囲む永久凍土領域で、斜面から数十 km渡って広がっている。 永久の氷冠の中心は、南緯90度南極点ではなく、そこから北に約150 km離れた地点位置している。火星西半球にはヘラス平原とアルギル平原英語版)という2つ大きな衝突盆地クレーター)が存在しており、これにより氷冠の上移動しない低気圧作り出されるその結果、氷冠には白い雪降り積もりアルベド高くなっている。これは、少な南極東側が黒い氷で覆われているのとは対照的である。

※この「氷冠」の解説は、「アウストラレ高原」の解説の一部です。
「氷冠」を含む「アウストラレ高原」の記事については、「アウストラレ高原」の概要を参照ください。

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