水分の摂取
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 18:58 UTC 版)
鳥類が水分を摂取する過程は、4段階に分けられる。 ほとんどの鳥類の食道は蠕動運動ができない。そのため、ヒトが行うような「吸い込み」を行うことができない。水を飲むためには、1: 口の中に水を入れ、2: 頭部を持ち上げ、3: その水を食道に向かって落とすという動作を、4: 繰り返す、ということが必要になる(この過程は sipping シッピングあるいは tipping up ティッピングと呼ばれる)。しかしコンラート・ローレンツの1939年の報告によると、 「 one recognizes the order by the single behavioral characteristic, namely that in drinking the water is pumped up by peristalsis of the esophagus which occurs without exception within the order. The only other group, however, which shows the same behavior, the Pteroclidae, is placed near the doves just by this doubtlessly very old characteristic. 」 とあり、ハト目においては水を吸い上げることが確認されている。しかしハト目はまったくシッピングを行わないというわけではなく、また他のいくつかの種についてもシッピングと吸い上げの両方を行うものが観察されている。 またタイヨウチョウやハチドリには、溝あるいは樋の形状をした舌を押し出すことで液体を飲むことができるものがあり、インコには舐めることで水を飲むものもある。 海鳥には、海水を摂取し、余分な塩分を目の近くの鼻腔にある腺から排泄できるものがある。砂漠地帯に生息するものでは、必要な水分をすべて食物から得るため、液体の水分の摂取を行わないものもある。
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