水先人資格
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/29 15:55 UTC 版)
日本の水先人資格は、そもそも受験資格を得る事自体に膨大な時間と業務経験を必要とする。 水先人資格を得るには、商船系大学や商船高等専門学校などでの専門教育を受けて国土交通省の国家資格である三級海技士の海技試験を合格して入社し三等航海士となる。その後乗船しながら一定期間以上の経験をつみつつ、上部資格である二級海技士、一級海技士をともに取得する。その後、3000トン以上の外航船船長として3年以上の実務経験を経て、そうして初めて受験資格を得ることが出来る。 一般的に、一級海技士まで取得するには、会社に21 - 22歳で入社したとしても30歳程度までの乗船経験の時間を要する。 平成19年4月に規制緩和が行われ、船長経験がなくても三級海技士 (航海)以上の資格を持つ者なら2年6ヶ月の三級水先人養成課程を受けた上で三級水先人の試験を受けられるようになり、最短で20代前半で三級水先人になる事が出来るようになった。現在は、東京海洋大学、神戸大学海事科学部、海技大学校にそれぞれ水先人養成課程が設けられており、三級海技士(航海)を取得できる大学もしくは高専の過程を卒業すると受験資格を得られるようになっている。 新制度によって、2011年に26歳の日本初の女性水先人が誕生し横浜港で勤務している。
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