気化熱の利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/23 09:09 UTC 版)
液体や固体は、気化するときに周りから熱を吸収する。この吸熱作用を利用した技術の例を以下に挙げる。 ヒートポンプ 多くのエアコンや冷蔵庫で使われている技術。液体が気化するときに吸収した熱(吸熱作用)を別の場所で放出させることにより、温度の低い場所から温度の高い場所へ熱を運ぶ。「蒸気圧縮冷凍サイクル」も参照 火力発電 燃料の化学エネルギーを電気エネルギーに変換する発電方法。燃料の燃焼によりボイラーで水が気化して水蒸気になる。水蒸気の持つエネルギーは蒸気タービンで力学的エネルギーに変換される。力学的エネルギーは発電機により電気エネルギーに変換される。この一連の過程の中で、水蒸気は熱の運び手として働く。「ランキンサイクル」も参照 乾湿計 湿度計のひとつ。水が蒸発によって湿球から熱を奪うことと、湿度により蒸発の速さが変わることを利用して、大気の湿度を計測する。 水による消火 消火に水が多く使われる主な理由のひとつに、その高い蒸発熱が挙げられる。水の蒸発熱は1グラム当たり539カロリーであり、同量の水が 0 °C から 100 °C になるまでに周りから奪う熱の5.39倍に相当する。 ドライアイスによる保冷 二酸化炭素の固体は、常圧下では融解することなく気体に変化する。このときの昇華熱を利用して食品などを冷やすことができる。「寒剤」も参照
※この「気化熱の利用」の解説は、「蒸発熱」の解説の一部です。
「気化熱の利用」を含む「蒸発熱」の記事については、「蒸発熱」の概要を参照ください。
Weblioに収録されているすべての辞書から気化熱の利用を検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。

- 気化熱の利用のページへのリンク