民主主義の定着
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/28 03:31 UTC 版)
このクーデターは、フアン・カルロス1世国王の支持を受けた上で軍事クーデターを成功させ、その後ミランス・デル・ボッシュ中将を首班にした「救国内閣」を設立し、国王を擁した上での軍事独裁の復活を図ったものであった。しかし、フランコ死去後の議会制民主主義および立憲君主制移行が一段落し、国民が軍事独裁の復活を支持しなかったことに加え、フアン・カルロス1世国王の支持を受けることもできなかったため、失敗に終わった。 その後軍部によるクーデターは、事件後四半世紀を過ぎた現在に至るまで一度も行われず、また、この事件以降軍部の威信が低下し、政治に対する影響力が排除されるなど、スペインに民主主義が完全に定着するきっかけとなった。これらのことと併せて、この事件後には民主主義の守護者となった国王に対する支持と信任が飛躍的に高まる結果となった。 なお事件後の2月25日には、首相選出のための投票が行われ、事件前に辞任を表明していたスアレス首相に代わり、レオポルド・カルボ=ソテーロが首相の座を引き継ぐことになった。
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