武藤重勝とは? わかりやすく解説

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武藤重勝

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/21 13:20 UTC 版)

武藤 むとう 重勝 しげかつ
1939年撮影
誕生 1904年
大日本帝国 台湾
死没 1990年6月19日(満86歳没)
日本 宮崎県児湯郡高鍋町
職業 詩人司書
言語 日本語
国籍 日本
教育 図書館情報学
最終学歴 立教大学文学部哲学科 卒業
ジャンル 俳句
代表作 『日向』『星祭』
配偶者 武藤ミヅノ
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武藤 重勝(むとう しげかつ、1904年2月4日[1] - 1990年6月19日)は、日本詩人図書館情報学者

生涯

1904年(明治37年)、日本統治下台湾に生まれる。幼少期を父の郷里である宮崎県児湯郡高鍋町で過ごし、東京府の旧制第三中学校(現在の東京都立両国高等学校)を経て旧制宮崎中学校(現在の宮崎県立宮崎大宮高等学校)へ移る。旧制宮崎中5年生の時には武者小路実篤が児湯郡木城町に開いていた「新しき村」を友人らと訪問し、実篤の薫陶を受けている[2]

旧制宮崎中を卒業後、立教大学文学部哲学科[3]に進学。1930年昭和5年)に卒業した[4]後、そのまま大学図書館の職員となる。1938年(昭和13年)、神戸市が募集していた『神戸市歌』(初代、1951年廃止)の歌詞募集において応募作が一等入選で採用された[5]1945年(昭和20年)3月、立教大学図書館を退職(疎開のためとみられる)[6]。京都市立第三商業学校教諭を経て1948年(昭和23年)まで旧制高鍋中学校(現在の宮崎県立高鍋高等学校)教諭を務め、文芸誌『なみき』を発刊する[7]

1949年(昭和24年)4月、立教大学に復帰し図書館司書に着任、副館長に至る。この間に私立大学図書館協会研究部理事、日本図書館協会評議員を歴任。定年退職後も1970年(昭和45年)まで司書課程の非常勤講師を務めた[2]。一方で日本詩人クラブ会員として『現代詩選』を中心にを発表し、編集委員を務めていた学校法人立教学院の機関誌『立教』にも詩やエッセイを多く残している。立教大学の非常勤講師を退いた後は高鍋へ帰郷し、詩や俳句の創作を中心に活動した[7]

1990年(平成2年)6月19日、脳梗塞のため死去。満86歳没。日本聖公会の信徒であったため、遺言により聖公会教区葬の格式に則って葬儀が執り行われた[8]

著作

いずれも没後に遺稿を整理して刊行された。

  • 笠井剛 編『武藤重勝遺稿詩集 日向』(国文社1991年
  • 武藤ミヅノ 編『武藤重勝遺稿句集 星祭』(私家版、1992年

参考文献

  • 高鍋町史編さん委員会編『高鍋町史』(高鍋町、1987年NCID BN03354457
  • 寺﨑昌男「立教人物誌 武藤重勝 クリスチャン・詩人であり続けた図書館人」『立教学院史研究』第2号、2004年、178-181頁、doi:10.14992/00015374 

出典

  1. ^ キリスト教年鑑編集部 編『キリスト教年鑑 第28巻(1985年版)』キリスト新聞社、1985年、707頁。全国書誌番号: 85059769 
  2. ^ a b 寺﨑昌男 2004, p. 180
  3. ^ 立教大学哲学研究室 編『哲学科年報 昭和12年』立教大学哲学研究室、1937年、133頁。 NCID BA78739101 
  4. ^ 立教大学 編『立教大学一覧 昭和8年3月』立教大学、1933年3月19日、68頁。NDLJP:1280808/44 
  5. ^ 『官報』第3616号, 昭和14年1月26日, p.701. NDLJP:2960109/9
  6. ^ 寺﨑昌男 2004, p. 179
  7. ^ a b 高鍋町史, p1044
  8. ^ 寺﨑昌男 2004, p. 181



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