機長の飲酒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 14:48 UTC 版)
「日本航空アンカレッジ墜落事故」の記事における「機長の飲酒」の解説
ホテルに宿泊していた東京行きのクルーは3時30分には起床、4時30分ごろにJAL差し回しのタクシーでホテルを出発、5時ごろには飛行場の運航事務所に到着した。当該タクシー運転手は、機長の赤ら顔、どんよりした目、支離滅裂な会話、ドアにつかまらなければ自分で車から降りられない様子を見て、このことをタクシー会社の配車係に電話で報告した。報告を受けた女性配車係は4時50分ごろにJALの契約整備会社の運航エージェントに電話して、「空港まで乗せたJALの機長は酩酊していたと運転手から報告があった」と伝えた。 この運航エージェントの男は「JALは異常なことは何でも見つけるし、相応な対応をするだろう」と答えている。その後6時20分に彼はその上司との会話の中でこのことに言及し、「たとえ機長が酔っぱらっていたとしても、すぐに副操縦士が止めるだろう」と話している。JAL の運航管理者とモーゼスレイクから操縦してきたクルー達は、この機長を含む東京行きのクルー全員に関して、何らの不自然なところは感じなかったと述べている。ブリーフィングもスムーズに進行し、特段の質問も出なかったという。ただし。この時の運行管理者は見習いであったこと、副操縦士はこの路線では初めての飛行であったことを考えれば、仮に機長の泥酔に気が付いていても上下関係から止られなかったであろうという問題点は後に浮上している。 クルーらは5時15分ごろに飛行機に乗り込んだが、彼らを乗せて事務所からエプロンの飛行機まで送った自動車の運転手(機長の友人だった)は、機長に変わったところは無かったと証言している。 駐機位置を離れて離陸位置までのタキシングの際、機長は自機の位置が分からなくなり、24L滑走路からの離陸であるのに、誤って24Rに進入し、そこで「離陸準備完了」などと自ら無線連絡を行った。管制塔から間違いを指摘されてようやく24Lにたどり着いた。
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