機器の詳細
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/30 06:59 UTC 版)
着陸船スヌーピーの下降段は月周回軌道上に取り残されたが、最終的には月の質量的な偏りの影響を受けて月面に衝突した。衝突地点については明らかにされていない。 上昇段は司令・機械船から切り離された後、月を通過して太陽周回軌道に乗った。アポロ5号から17号に至るまで、宇宙に打ち上げられた通算10機の上昇段のうち、現在まで残っているのは10号のものだけである[要出典]。他のすべての上昇段は、月に行ったものについては計画終了後に地上からの操作で月面に衝突させられた。これは月面に設置した地震計にその衝撃で発生した地震波を読み取らせ、月の内部構造を探るためであった。また5号、9号、13号の上昇段は、大気圏に再突入して消滅した[要出典]。スヌーピーの上昇段の所在は現在のところ全く不明で、アマチュアの天文学者たちがその行方を探している。 司令船チャーリーブラウンは英国ロンドンの科学博物館に賃貸され、展示されている。 機械船は大気圏再突入の前に切り離され、再突入時の高熱と衝撃で分解し消滅した。 10号の飛行が終了した後、NASAは飛行士たちに対して、司令・機械船と着陸船にはもっと「威厳のある」名前をつけるように要求した。だがこの要求は強制的なものではなく、アポロ16号のヤング、マッティングリー、デュークの三飛行士は、彼らの乗る司令船にアニメーション作品「出てこいキャスパー」にちなんで「キャスパー (Casper)」と名づけた。このアイデアは、子供たちをユーモアによって計画と一体化させることを意図したものだった。 月遷移軌道への投入後、サターン5型ロケット第三段S-IVBはこれから先の悠久の時間、太陽を周回し続けるであろう宇宙ごみとなった。2014年現在、軌道上に存在していることが確認されている。
※この「機器の詳細」の解説は、「アポロ10号」の解説の一部です。
「機器の詳細」を含む「アポロ10号」の記事については、「アポロ10号」の概要を参照ください。
- 機器の詳細のページへのリンク