標準重量タンク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/07 17:39 UTC 版)
「スペースシャトル外部燃料タンク」の記事における「標準重量タンク」の解説
初期型のETは、非公式には標準重量タンク(Standard Weight Tank)として知られている。シャトルの最初の二回の飛行(STS-1およびSTS-2)では、極低温の液体酸素や液体水素が太陽光で暖められて蒸発するのを防ぐため全体が白色に塗られたが、あまり効果がなかった。そのため制作元のロッキード・マーティン社はSTS-3からは塗装を廃止し、オレンジ色の断熱材がむき出しになった。これにより重量はおよそ272kg削減された。 STS-4以降は、煮沸防止管が取り除かれたことによりさらに数百ポンド軽量化された。これは液体酸素の供給管と平行して設置されている循環ラインで、地上での発射準備作業でタンクに液体酸素が注入される際、供給管にたまったガス化した酸素を除去するためのものである。地上での試験や実際の飛行で得られたデータを分析した結果、煮沸防止管は必要ないと判断され、その後の飛行では廃止されることになった。これによりETは全長や直径には変更はなかったものの、STS-7以降では乾燥重量が35,000kgになった。
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