樊麾との対局
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/04 04:32 UTC 版)
AlphaGoは2015年10月に、ヨーロッパ王者の樊麾を5-0で破った。AIがプロレベルの人間にハンディキャップなしの19路盤で破ったのはこれが初めてであった。一部の解説者は樊麾と李世乭(プロ九段)との間の実力の差を強調した。コンピュータプログラムのZenとCrazy Stoneはこれ以前に九段のプロ棋士を4子のハンディキャップ付きで破っていた。カナダのAI専門家ジョナサン・シェーファー(英語版)は、樊との対局後にAlphaGoを未熟な「神童」と論評し、「プログラム(AlphaGo)が真にトップの棋士と対局した時が本物の成果となるだろう」と考えた。シェーファーは、2016年3月の対局では李が勝利するだろうと考えた。プロ棋士で国際囲碁連盟事務局長の李夏辰(英語版)は、AIが李に挑戦する見通しに「非常に興奮している」と意見を述べ、両者に等しく勝利する機会があると考えた。 囲碁の専門家は樊に対するAlphaGoの打ち方について、大局観に欠ける点などのミスを指摘したが、樊との対局から李との対局の間にどの程度プログラムが改善されるかは未知であった。Google DeepMindのデイヴィッド・シルバーは、AlphaGoは李の以前の棋譜を使って特別に鍛えられてはいないと述べた。 プログラムに用いられたアルゴリズムについて記述したNature誌に掲載される論文の発表と合わせるために、このニュースの発表は2016年1月27日まで遅れた。
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