植物への被害
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/08/31 06:55 UTC 版)
ミカンキジラミ自体が植物に与える被害としては、吸汁によって部分的な枯死を発生させる程度である。しかしながら、柑橘類に致命的な被害を与えるカンキツグリーニング病(黄龍病、HLB)を媒介するため、重大な害虫として知られている。カンキツグリーニング病菌にはアジア型、アフリカ型、アメリカ型があり、アジア型 (Candidatus Liberibacter asiaticus) はミカンキジラミが媒介昆虫となる。罹病した木の樹液を吸うことで、病原体である細菌を保毒し、次に吸汁した木に伝染させる。日本においてはカンキツグリーニング病とともに特殊病害虫に指定されており、分布地域からの移動が制限されている。 ミカンキジラミは農薬に対しては高い感受性を示す。カンキツグリーニング病には効果的な薬剤がないため、予防にはミカンキジラミの駆除が重要である。また、ゲッキツはカンキツグリーニング病にかからないとされているが、ミカンキジラミはゲッキツでよく繁殖するため、柑橘類への感染を防ぐためには周囲のゲッキツに寄生する個体の駆除も重要である。
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