森之宮検車場とは? わかりやすく解説

森之宮検車場

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/05 06:16 UTC 版)

森之宮検車場全景(2015年5月)

森之宮検車場(もりのみやけんしゃじょう)は、大阪府大阪市城東区森之宮1丁目6にある大阪市高速電気軌道検車場である。

本項では隣接していた森之宮車両工場(森之宮検車場全重部門)についても説明する。

概要

1960年大阪市港区の地下鉄4号線(現・中央線)朝潮橋駅前に港検車場を開設(その後の港検車場の経緯はこちらを参照)[1]

1967年に森ノ宮検車場を開業。

中央線千日前線で使用される車両を受け持つ検車場で、大阪市高速電気軌道の検車場では最大の敷地面積を持つ[2]西日本旅客鉄道(JR西日本)の吹田総合車両所森ノ宮支所(旧森ノ宮電車区)に隣接している。

相互直通運転を実施している近鉄けいはんな線の車両が外泊留置された時期もあったほか、車両故障や教習の場合にも近鉄けいはんな線の車両が入庫する場合がある。

1977年4月までは谷町線車両も受け持っていた。

当初は屋根が4両編成分までであり谷町線が6両編成化された、1976年10月から半年間は谷町線車両の2両分がはみ出していたが、中央線6両化に備えて1983年に屋根の8両編成対応化が行われた。

同じ敷地内に保線部門も所在しているため、保線部門の所属として保線車両のマルチプルタイタンパーレール削正車、構築点検車がある。

検車場が保存している車両としてトロリーバスや旧型車両などがある。

夏休みの時期には子ども向けに見学会を実施している[3]

森之宮検車場(全重部門)

中央線や千日前線及び谷町線の車両の全般検査や重要部検査と、堺筋線長堀鶴見緑地線及び今里筋線の車両の一部機器の全般検査及び重要部検査などを行っていた施設。検車場に隣接していた。

2建物や設備は築40年(2016年現在)を経て老朽化しており、建て替えの必要があるとされたが敷地が狭く、建て替えが困難なため、2016年1月末で閉鎖し、翌2月より北加賀屋駅近くにある緑木検車場全重部門へ統合した[1]

輸送の生命館

検車場敷地内に2013年6月開設された研修施設。職員の安全教育を目的として、過去に交通局で発生した重大事故の資料などを展示している[4]

2015年からは、毎月第4土曜日に一般公開を行っている[5](事前申込み制、1回あたり最大50人)。

現在所属している車両

・25系

・30000A系

・400系

過去に所属してた車両

・20系

・24系

新駅計画

2022年11月16日に、森ノ宮駅から検車場までの線路を活用する形で中央線の支線を作り、2025年に大阪公立大学の森之宮キャンパスが近隣に開設される計画に合わせた形で、地上に新駅を開業する案が報道された[6][7][8]。新駅の仮称として「大阪公立大学前」駅などが報道として挙げられていた[9]

同年12月21日には「森之宮新駅構想」として2028年春の開業を目指す方針が大阪市高速電気軌道によって示された[10][11]

その他

2010年(平成22年)8月21日正午頃、当検車場内の増築工事における不発弾調査にて、米国製1t爆弾の不発弾(信管付き)1発が発見された[12]。なお、不発弾処理・撤去は同年9月26日の午前中に行われている。当検車場は、太平洋戦争終結まで存在した大阪砲兵工廠跡地の一角に位置する。

脚注

  1. ^ a b railf.jp(鉄道ニュース) (2016年1月21日). “大阪市営地下鉄20系2638編成が試運転,森之宮検車場の検査業務終了へ”. 交友社. 2016年1月21日閲覧。
  2. ^ 【森之宮検車場ではっけん】 大阪市営地下鉄最大の検車場 | OSAKAはっけんコレクション(それいけ!OSAKAはっけん隊) - 大阪市交通局
  3. ^ 「市営地下鉄子ども見学会in森之宮検車場」を開催しました - 大阪市交通局
  4. ^ 伊原薫 (2015年8月21日). “事故から教訓を学ぶ 大阪市交通局の「輸送の生命館」”. Yahoo!ニュース(個人). 2016年1月12日閲覧。
  5. ^ 安全研修施設「輸送の生命館」を一般公開します”. 大阪市交通局 (2015年7月24日). 2016年1月12日閲覧。
  6. ^ 大阪公立大の新キャンパス前に新駅設置検討、大阪メトロ”. 産経新聞 (2022年11月16日). 2022年11月17日閲覧。
  7. ^ 大阪公立大の新キャンパス前にメトロが新駅検討 検車場への線路活用”. 朝日新聞 (2022年11月16日). 2022年11月17日閲覧。
  8. ^ 大阪メトロが新駅検討、大阪市の大阪公立大学近く”. 日本経済新聞 (2022年11月17日). 2022年11月17日閲覧。
  9. ^ 大阪メトロ 大阪公立大学前に新駅を設置へ”. 読売テレビニュース (2022年11月16日). 2022年11月17日閲覧。
  10. ^ 森之宮新駅構想について』(プレスリリース)Osaka Metro、2022年12月21日https://subway.osakametro.co.jp/news/news_release/20221221_morinomiya_ekikousou.php 森之宮新駅構想について 別紙』(PDF)(プレスリリース)Osaka Metro、2022年12月21日https://subway.osakametro.co.jp/news/library/20221221_morinomiya_ekikousou/morinomiya.pdf 
  11. ^ 森之宮新駅構想について”. Osaka Metro. 2022年12月21日閲覧。
  12. ^ 不発弾の処理・撤去の日程等について(2010年8月26日) - 大阪市

関連項目

外部リンク

座標: 北緯34度41分4.3秒 東経135度32分9.7秒 / 北緯34.684528度 東経135.536028度 / 34.684528; 135.536028


森之宮検車場(全重部門)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/04 15:28 UTC 版)

「森之宮検車場」の記事における「森之宮検車場(全重部門)」の解説

中央線千日前線及び谷町線車両全般検査や重要部検査と、堺筋線長堀鶴見緑地線及び今里筋線車両一部機器全般検査及び重要部検査などを行っていた施設検車場隣接していた。 2建物設備は築40年2016年現在)を経て老朽化しており、建て替え必要があるとされたが敷地狭く建て替え困難なため、2016年1月末で閉鎖し、翌2月より北加賀屋駅近くにある緑木検車場全重部門統合した

※この「森之宮検車場(全重部門)」の解説は、「森之宮検車場」の解説の一部です。
「森之宮検車場(全重部門)」を含む「森之宮検車場」の記事については、「森之宮検車場」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「森之宮検車場」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「森之宮検車場」の関連用語

森之宮検車場のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



森之宮検車場のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの森之宮検車場 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの森之宮検車場 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS