核開発技術の拡散の懸念と原油価格高騰
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/08 14:04 UTC 版)
「イランの核開発問題」の記事における「核開発技術の拡散の懸念と原油価格高騰」の解説
イランが、ボイコット(経済制裁)による報復として、「イランが潜水艇を使いホルムズ海峡封鎖することにより原油の流通が途絶え、世界経済が混乱するのではないか」と懸念された。この海峡封鎖に、北朝鮮の開発した潜水艇と魚雷などが使用されるのではという観測もなされた。これらはイランの核開発技術を北朝鮮に供与した見返りとして提供されたものである可能性が指摘されている。北朝鮮は2006年に核実験を行い核兵器保有を公言しているため、核兵器を供与したことが事実であればイランはNPTに違反したことになるが、NPTは平和利用のための核開発技術の供与は認めており、また核兵器供与の事実は確認されていない。 2011年後半からアメリカ、欧州連合(EU)を中心に原油の禁輸、また金融市場からの締め出しなどを打ち出し、一時的に原油高を招くなど市場は反応した。しかし、イランの最大の取引相手国である中国とインド、さらにはロシアやパキスタンなどが制裁には同調せず、イラン以外の通貨での取引や物々交換など不透明な取引を助長しているとする新たな懸念を生み、このため制裁の効果は限定的との見方もなされた。
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