東道盆とは? わかりやすく解説

東道盆

読み方とぅんだーぶん

元々は中国から伝わった器で高級な前菜入れ中国語で東は主人意味し、道は客に対す主人役を意味するといわれており、客をもてなすご馳走入れる盆といわれる。「八角東道盆」が、琉球料理正式な盛器といわれている。

東道盆

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/10 07:23 UTC 版)

東道盆(とぅんだーぶん)は、琉球王国の宮廷料理「五段のお取持」(ぐだんぬぅうとぅいむち)の料理の一つ。また、それを盛りつける漆塗の蓋付きの盆のこと。

東道盆の器

琉球漆器製の、上から見た形は六角形の盆状の器で、料理の乾燥を防ぐための共蓋が付いている。中は中心に盆をそのまま小さくした六角形(或いは丸形)のスペースがあり、周囲に器の辺に応じた6つの仕切があり、合計7区画に分かれている。

宴会料理の器であるため豪華な装飾が施されるのが通例であり、螺鈿堆錦などの細工が施された。

東道盆の料理

「五段のお取持」は中国)からの答礼使である「御冠船」(うかんしん)の接待料理、御冠船料理に、薩摩藩の影響下で導入された本膳料理の影響を受けて発達した料理であるが、東道盆は「五段のお取持」の二の膳と三の膳の間に酒(泡盛)のつまみとして出された料理で、オードブルに相当する。

献立

多少異同はあるが、だいたい以下のような物が盛りつけられる。

  • ミヌダル:豚ロース肉をすりゴマみりんで作ったタレにつけ込み、蒸し焼きした物
  • ポーポー:味噌餡(アンダンスー)を中心にしてくるくると巻いて仕上げたクレープ状の料理。中華料理から伝来した料理といわれる。
  • チギアギー:「つけ揚げ」ともいう。本土でいう薩摩揚げのこと。
  • クーブマチ:昆布巻。見た目は日本本土の物と同じだが、芯に豚肉を使う場合がある。
  • 花イカ:コウイカを飾り切りし、周囲を食紅などで染めた物。細工には高度な包丁捌きが必要とされ、料理人の腕の見せ所であったとも。
  • 田芋の唐揚げ:「田芋」(たーんむ)を輪切りにしてから揚げし、醤油砂糖を混ぜた付けダレにくぐらせる。
  • ゴーヤーふくみー:ニガウリ天ぷら。ちなみに昔の沖縄県では魚や肉の衣揚げを「天ぷら」野菜天ぷらは「ふくみー」といい、厳密な区分があった。現在でも単に「天ぷら」といえば、白身魚の切り身の天ぷらを指すことが多い。



固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「東道盆」の関連用語

東道盆のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



東道盆のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウルマックスウルマックス
©2025 Local Information Agent Co,Ltd
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの東道盆 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS