村上堆朱
名称: | 村上堆朱 |
ふりがな: | むらかみついしゅ |
芸能工芸区分: | 工芸技術 |
種別: | 漆芸 |
選択年月日: | 1955.03.19(昭和30.03.19) |
選択要件: | |
備考: | |
解説文: | 堆朱【ついしゅ】とは、本来、漆を塗り重ねた層を彫刻するものであるが、木地を彫刻したのち塗漆して堆朱に似せる技法があり、新潟県村上市の村上堆朱は、その精緻なことで知られている。享保年間にすでに村上藩の奨励で当地に漆樹の栽培、漆工、彫刻、建築が発達したという。その後、江戸づめの藩士が木彫堆朱、堆黒【ついこく】を学び、その後村上在住の藩士に普及したものが、明治以後、地場産業として発達した。 素地に使用される材は、箱物に朴・檜・くさまき、挽物【ひきもの】には栃・朴・欅などである。彫刻は各種の刀を使い分けて行なわれ、図柄は中国画風の楼閣山水【ろうかくさんすい】や花鳥模様が多く村上堆朱の特色であった。何回も漆を塗り、研ぎ出す作業を繰り返すが特に指先に漆をつけて塗るのは特色である。最後に毛彫りをして最上の透き漆を摺【す】りこんで磨き上げる。板垣孝一(明治28年生)の塗漆と、その実弟鈴木秋湖(明治43年生)の彫刻の技術は、村上堆朱の双壁と称されている。 |
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