本格派の活躍
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 00:09 UTC 版)
第二次世界大戦中は探偵小説が禁圧され出版できなかった。戦後はGHQの検閲により、復讐などの要素を含む時代劇が禁止された。横溝正史は当時、捕物帳を始めとした時代小説を書いていたが、GHQの規制を受けて金田一耕助シリーズを執筆し、これが本格推理長編小説の再興に繋がったと言われる。 また、伝奇小説で知られた角田喜久雄は、長編「高木家の惨劇」で本格推理のジャンルに参入、伝奇ロマンとの二枚看板で人気を得た。クロフツに影響を受けた鮎川哲也はアリバイくずしを得意とし、「ペトロフ事件」「黒いトランク」など鬼貫警部を探偵役とする本格推理小説を発表。またアンソロジーの編纂にも力を尽くした。 高木彬光は神津恭介を探偵役とする「刺青殺人事件」他の本格ものを中心に「連合艦隊ついに勝つ」「邪馬台国の秘密」など歴史・SFとも融合したミステリ、「検事 霧島三郎」の法廷もの、「黄金の鍵」から始まる安楽椅子探偵ものと多岐にわたる作品群を発表した。都筑道夫は、長短編はもとより掌編(ショートショート)でも多くの作品を発表、また英米ミステリの紹介者としても功績を残す。
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