末広町 (川越市)とは? わかりやすく解説

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末広町 (川越市)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/18 06:24 UTC 版)

日本 > 埼玉県 > 川越市 > 末広町 (川越市)
末広町
妙養寺
日本
都道府県 埼玉県
市町村 川越市
等時帯 UTC+9 (日本標準時)
郵便番号
350-0064[1]
市外局番 049[2]
ナンバープレート 川越

末広町(すえひろちょう[1])は、埼玉県川越市町名。現行行政地名は末広町一丁目・二丁目・三丁目。郵便番号は350-0064[1]

地理

川越市の中心市街地に位置する。北東側で元町、東側で幸町、南東側で仲町、南側で六軒町、南西側で三光町と接する。また新河岸川を挟んで西側で月吉町、北側で石原町と隣接する。

土地利用は多くが住宅地であるが、寺院の敷地も多い。

歴史

末広町という名前は1961年(昭和36年)の町名・地番整理の際に付けられた[3]。末広町の区域は、それ以前は橘町、相生町、鷹部屋町、厩下町と呼ばれていた[4]

橘町は、川越四門前のひとつである妙養寺門前町と呼ばれていた[5]明治に入り、妙養寺の寺紋から橘町という名になった[6]

相生町は、かつては行伝寺養寿院[注釈 1]の門前町であり、最初は行養町という名が付けられた[7]が後に相生町となった。川越氷川神社の神官であった山田衛居の記録では、1872年(明治5年)9月の記録にのみ行養町の名があり[8]、1880年(明治13年)9月16日[9]以降に相生町の名が現れる。また栄林寺過去帳では1877年(明治10年)に記録があるが、一般に用いられるようになったのは昭和に入ってからであり、大正時代までは杉原と呼ばれたという[10]。相生町の名の由来は不明だが、栄林寺境内に相生学校が設置されたこととの関連が示唆されている[10][11]

鷹部屋町には徳川家康に仕えた鷹匠の屋敷[6]が、厩下町には松平信綱馬場[12]がそれぞれあったことによる地名である。幕府や藩に関わる場所であったことから、地元では町を付けず「御鷹部屋」「御厩下」と呼んだという[13][11]。享保年間のものとされる絵図[14]には、当地に御鷹部屋と馬場・厩がそれぞれ記載されている。

交通

町内に鉄道駅はない。最寄り駅は東武東上本線川越市駅である。

市内でバスを運行する西武バス川越シャトルは町内を通過しない。東武バスの小江戸名所めぐり(名01)[15]イーグルバスの小江戸巡回バス[16]が町内を通過するが停留所は設置されていない。

町内を通過する国道県道はない。

施設

脚注

注釈

  1. ^ 養寿院は相生町内にあったが、町名・地番整理の後に伽藍が元町に編入された。

出典

  1. ^ a b c 郵便番号”. 日本郵便. 2025年3月17日閲覧。
  2. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2023年9月21日閲覧。
  3. ^ 新町名3月1日から発足」『川越市政だより』第125号、川越市、1960年3月10日。2025年3月14日閲覧。
  4. ^ 川越市教育委員会 1981, 付図 川越市町名整理地域新旧対照図 その1.
  5. ^ 岡村 1955, p. 56.
  6. ^ a b 小泉 1982, p. 102.
  7. ^ 川越市 1978, p. 626.
  8. ^ 山田 1979, p. 14.
  9. ^ 山田 1979, p. 39.
  10. ^ a b 川越市教育委員会 1981, p. 13.
  11. ^ a b 小泉 1982, p. 103.
  12. ^ 小泉 1982, p. 104.
  13. ^ 川越市教育委員会 1982, p. 13.
  14. ^ 秋元侯時代川越図 享保三年或は九年以降”. 川越市立図書館. 2025年3月17日閲覧。
  15. ^ 東武バス. “小江戸名所めぐりバス運行コース路線図 及び 一般路線バス 路線図” (pdf). 2025年3月17日閲覧。
  16. ^ イーグルバス. “小江戸巡回バス”. 2025年3月18日閲覧。

関連項目

参考文献

  • 川越市総務部市史編纂室 編『川越市史 第4巻 (近代編)』川越市、1978年3月。NDLJP:9641456 
  • 小泉功、斎藤貞夫『川越・城と町まちの歴史』聚海書林、1982年。NDLJP:9642730 
  • 岡村一郎『川越の城下町』 7巻、川越叢書刊行会〈川越叢書〉、1955年。NDLJP:2989641 
  • 山田衛居 著、川越市総務部市史編纂室 編『朝日之舎日記: 川越氷川神社祠官山田衛居日記集』川越市、1979年11月。NDLJP:9641834 
  • 川越市教育委員会『川越の地名調査報告書1』(レポート)1981年3月。NDLJP:9642506 



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