木村仲久とは? わかりやすく解説

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木村仲久

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/03 15:44 UTC 版)

木村 仲久
きむら なかひさ
生誕 1938年11月26日
静岡県志太郡大井川町(現・焼津市
死没 (1999-03-29) 1999年3月29日(60歳没)
国籍 日本
出身校 日本大学旧工学部卒業
著名な実績 写真
代表作 『花と海の里』(1984年
『富士秀景』(1989年
『静岡の民家――
木村仲久写真集』(1993年
『稲荷参道――
木村仲久写真集』(1997年
受賞 林忠彦賞1994年
民族 大和民族

木村 仲久(きむら なかひさ、1938年11月26日 - 1999年3月29日[1])は、日本の写真家地方公務員全日本写真連盟二科会にて活動した[2][3]。写真集団影法師、写真集団山月会影法師を創立。写真集「静岡の民家」で林忠彦賞受賞。長年撮り続けた富士山の写真集「富士秀景」は静岡県の作品として国外の要人への贈呈品とされている。

来歴

1938年昭和13年)、静岡県志太郡大井川町(現・焼津市)に生まれる[1][2][3]1957年(昭和32年)、静岡県立静岡高等学校卒業[4]日本大学に進学し[2][3]、旧工学部(現日本大学理工学部)の土木工学科で学んだ[2]。卒業後は静岡県庁に入庁した[2][3]

静岡県の職員として勤務する傍ら、アマチュア写真家として全日本写真連盟二科会で活動した[3][2][3]1971年(昭和46年)、写真家のグループとして「影法師」を創立し[5]、主宰者となった[5]。また、1996年平成8年)には「写真集団山月会」を発足させており[5]、影法師は「写真集団山月会影法師」となった[5]。静岡県の写真界で指導的な役割を担った[2]。写真集「静岡の民家」で林忠彦賞受賞。アサヒカメラへの掲載も多く、大竹省二秋山庄太郎との親交も深かった。1999年(平成11年)、肝臓癌のため60歳で死去。写真集団山月会影法師は、中村明弘が第2代主宰となった[5]

作品

1989年(平成元年)頃、静岡県の職務として歴史的な建築物や街並みを撮影することになり[6]、静岡県内の民家神社仏閣など100か所を回った[6]。その際に心ひかれた民家を厳選し[6]1993年(平成5年)に『静岡の民家――木村仲久写真集』として上梓した[7]。同書には、安直楼[8]正雪紺屋[8]黒田家代官屋敷[2][8]加茂荘など[8]、計34か所の作品が収録されている[6]。これらの作品は、優れた記録性だけでなく[6]歴史の重みを再現するカメラアイが特徴である[6]。格調高く端正な構成で[2]、人の暮らしとの関わり合いから重厚な佇まいが表現されており[2]、単なる建築写真ではないと評価された[2]。その結果、1994年(平成6年)に林忠彦賞が授与されることになり[6]、受賞作は周南市美術博物館に収蔵されている。

また、長年にわたって富士山を撮影し続け、作品をまとめた写真集として『富士秀景』を上梓した[9]。同書は静岡県の写真集として、国外からの要人に対する県の贈呈品として選ばれている。1998年(平成10年)4月、日ロ首脳会談のため静岡県伊東市を訪れたボリス・エリツィンにも贈呈された。

著作

単著

共著

編纂

賞歴

家族・親族

脚注

  1. ^ a b 『現代物故者事典 1997~1999』(日外アソシエーツ、2000年)p.205
  2. ^ a b c d e f g h i j k 林忠彦賞事務局編集『林忠彦生誕100年――社会は心を撃つ写真をさがしています』林忠彦賞事務局、2018年、29頁。
  3. ^ a b c d e f 「作者プロフィール」『周南市美術博物館:林忠彦賞公式サイト・第3回1994年受賞作品紹介』林忠彦賞事務局。
  4. ^ 『静中・静高同窓会会員名簿』平成15年度(125周年)版 142頁。
  5. ^ a b c d e 「ようこそ写真集団影法師公式ホームページへ」『影法師の創立から・INTRODUCTION - 写真集団影法師』写真集団影法師。
  6. ^ a b c d e f g h 「木村仲久――写真集『静岡の民家』」『周南市美術博物館:林忠彦賞公式サイト・第3回1994年受賞作品紹介』林忠彦賞事務局。
  7. ^ 木村仲久『静岡の民家――木村仲久写真集』静岡新聞社1993年
  8. ^ a b c d 「第3回――1994年」『周南市美術博物館:林忠彦賞公式サイト・第3回1994年受賞作品紹介』林忠彦賞事務局。
  9. ^ 木村仲久『富士秀景』くもん出版1989年
  10. ^ ウィリアムス浩子「写真家木村仲久のこと。周南市美術博物館を訪ねました」『写真家 木村仲久のこと。周南市美術博物館を訪ねました | ウィリアムス浩子ブログサイバーエージェント2017年2月14日

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