服寺とは? わかりやすく解説

福寺

(服寺 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/08 08:38 UTC 版)

福寺(ふくでら)は、奈良県奈良市南京終町にあった寺院。跡地には1970年昭和45年)に埋め立てられるまで福寺池が存在した[1][2]。文献上の初出は室町期以降であるが、江戸期の資料において、奈良時代創建と伝わり所在不明の幻の寺である服寺(ふくでら、はとりでら)と同一視されており[3]、また近年奈良期に遡り得る瓦が福寺池跡で発見されたことによりその可能性も高まった[1][2]。本項ではその同一視されている『服寺』についても述べる。


注釈

  1. ^ 天神宮(京終天神とも呼ばれる飛鳥神社か)の北にあり、郷の会所であったという。
  2. ^ 残る4点は、「巴文軒丸瓦」2点と「唐草文軒平瓦」2点。
  3. ^ ただし、これは江戸期の記録である。
  4. ^ 越田池は現在奈良市北之庄町の五徳池のこととされる(大和・紀伊寺院神社大辞典 p.678)。拷門坂は奈良坂のこととする説(吉田東伍『大日本地名辞書』)もあるが、五徳池より遠すぎる。奈良盆地歴史地理データベースによると、同池北に「字カモ坂」があるため、これと思われる。
  5. ^ 平安期記録の服寺から興福寺西金堂に伝わった十一面観音が、この江戸期記録の長福寺に伝わった服寺由来とされる十一面観音と同じであるかは定かではない。また『奈良坊目拙解』は福寺と服寺を同一視しているため、後者は福寺を指した伝承の可能性もある。

出典

  1. ^ a b c 朝日新聞 2016年5月7日.
  2. ^ a b 元興寺文化財研究所 平成28年度春季企画展 『ならまちの南玄関 肘塚・京終の歴史文化』解説文より
  3. ^ a b c d e 奈良坊目拙解巻第一 京終町大堂
  4. ^ a b c d 毎日新聞 2016年5月5日.
  5. ^ a b 大乗院寺社雑事記
  6. ^ 吉川 2009, pp. 16–17.
  7. ^ 奈良市史 社寺編, p. 170.
  8. ^ 産経新聞 2016年5月11日.
  9. ^ a b 奈良県立図書情報館 第3期図書館劇場友の会 まちかど遺産 File No.07 福寺の跡
  10. ^ 毎日新聞 ならまち暮らし 2016年5月5日.
  11. ^ a b c d e f g 大和紀伊寺院神社大事典, p. 678.
  12. ^ a b c 七大寺巡礼私記随行.
  13. ^ a b 大江親通 『七大寺巡礼私記』
  14. ^ a b 興福寺縁起
  15. ^ 唐招提寺所蔵、『記録法蔵』
  16. ^ 奈良坊目拙解巻第二 肘塚町長福寺
  17. ^ 日本国現報善悪霊異記 中巻 第14
  18. ^ a b c 奈良市史 社寺編, p. 505.
  19. ^ a b 奈良朝寺院の研究.
  20. ^ 奈良町資料館.


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服寺

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福寺」の記事における「服寺」の解説

服寺(ふくでら、或いははとりでら)は奈良古くから文献上に現れる古代寺院であるが、その所在には諸説あり幻の寺である。

※この「服寺」の解説は、「福寺」の解説の一部です。
「服寺」を含む「福寺」の記事については、「福寺」の概要を参照ください。

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