有り付ける求人の少なさ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 08:54 UTC 版)
「フリーター」の記事における「有り付ける求人の少なさ」の解説
上記の理由より、フリーターが就職可能な職種・業種といえば、その多数が職歴を問題としない人手不足の求人(営業職、鉄骨組み、零細の土建、IT土方、地方の配達業・運送業、掃除夫(清掃員)、中小の警備会社、チェーン店の店員、苺農園など)に限られる。しかし、これらの求人は終身雇用の保証はなく、低所得かつ雇用状況も不安定であるため(零細の土建や地方の配達業などは大手の下請けであるため、常に仕事を確保できる訳ではない)、同一世帯員を有し家族を扶養し続けることは困難である。 離職率の高さに加え、失業率も高く、就職しても数年後にはフリーターに戻ってしまうか、あるいは同レベルの求人を転々とせざるを得ない。 ゆえに、氷河期フリーターは、生活のためにフリーター生活を継続するか、たとえ生活が苦しくなろうとも低所得の正規職に就くか、その双方を転々とするかのいずれかを余儀なくされている。 事実、中期氷河期世代に当たる1975年生まれ世代の“正社員”の平均年収は、三菱総合研究所の調査では「300万円」である事が判明している。また、2008年に行われた兵庫県内の労組調査でも、兵庫県内の正社員を含む若年層の若者の四割が年収200万以下である事が分かっている。これらの数字は、就職氷河期出身者は“正社員”でも、非正社員と大差の無い雇用状況に置かれている事を示している。
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